100歳まで歩ける足づくりは
正しい靴選びから始まる

足は毎日欠かさず使うもの。そこで配慮すべきなのが、「正しい靴の選び方」です。ところで、みなさんは新しい靴を買うとき、どのようなポイントを基準に選んでいますか?

身に着けるものですから、もちろんデザインは重要ですよね。しかし、ファッション性を重視するあまり、足に余計な負荷を敷いているようでは、足を健康な状態に保つことはできません。そこで、軽やかな足運びをサポートする靴選びのポイントをご紹介しましょう。

正しい靴選び5つのポイント

つま先に1〜1.5センチ程度の余裕があるサイズ

自分の足に正しくフィットするサイズを選ぶことは、靴選びにおいて何より大切なことです。その上で実際に靴を試し履きするときは、まずしっかりとホールドされていて、靴のなかで足がズレないこと。そしてつま先部分は1〜1.5センチ程度の余裕があり、親指を軽く曲げられることがポイントです。


靴底は硬すぎずやわらかすぎないものを!

靴底の仕様も重要です。底が硬すぎるものを選ぶと、足が地面に着地する際、その衝撃を十分に吸収することができず、結果的にヒザや足首に余計な負荷がかかることになります。

足の健康を重視するならゴム底のスニーカーがベストですが、革靴を選ぶなら、靴底が硬すぎずやわらかすぎず、足の動きに合わせて柔軟に曲がってくれるものを選びましょう。また、靴の中のインソールは、前足部にクッション性があり、足のかたちに合わせているものがベストです。


紐やテープで固定するデザイン

少しファッション面を妥協しても、紐やマジックテープなどで足をしっかりホールドできるものをおすすめしたいところです。歩行の際に体重を十分に支え、適切な体重移動を行うためには、靴と足が自然に固定されている必要があります。

その意味で女性の場合は、ハイヒールよりもブーツのほうが望ましいと言えるかもしれません。どうしてもハイヒールを履く必要がある場合は、足首を固定できるアンクルバンド付きのものであれば、足への負荷を軽減できるでしょう。


つま先の形に注目

靴を選ぶ際に知っておきたい3タイプのつま先

自分のつま先のシルエットに合った靴を選ぶことも大切です。靴のつま先部分が広く、中で足の指が当たらないものが理想と言えるでしょう。

なお、人のつま先の形は、大きく「エジプト型」「ギリシャ型」「スクエア型」の3タイプに分類されます。日本人にもっとも多いのが親指が一番長いエジプト型。この場合は親指から小指にかけて斜めにすっきりと短くなるオブリーク型の靴が望ましいでしょう。ギリシャ型なら左右対称にカーブを描くラウンド型を、スクエア型ならつま先が四角いスクエア型の靴を選べば、より自然にフィットするでしょう。


ハイヒールは4センチ以下が理想

ハイヒールで足指に負担がかかる様子つま先に体重がかかり、足指がぎゅっと圧迫されることで、次第に関節が変形してしまうこともあります。

女性はハイヒールを履く機会も多いと思いますが、ハイヒールは常に傾斜の上に立つ姿勢になるため足への負担が非常に高い靴です。そこで以下のポイントに注目。

まず、靴のなかで足がすべらないこと。スエード生地などが敷かれているものがいいでしょう。次に、指先部分に緩衝材が配置され、足の滑りを止めてくれるもの。同様に土踏まずの部分にふくらみがあるタイプも効果があります。ヒールの高さは4センチ以下に抑えること。これは少しでも不安定さを減らし、足首や足裏への負荷を軽減するためです。